「90日でエンジニア」なんてエンジニアに失礼だ【NexSeedのエンジニア留学の現実】
この記事ではエンジニア留学に焦点を当てて、現実や自分の偏見やイメージを交えて書いていこうと思います。
まずは前提です。
ここで指す「エンジニア」とは一般的な技術者としてのエンジニアではなく、あくまでもIT業界で即戦力として働けるエンジニアです。さらに言えば自分はWebコースしか受けていないので、Web業界で即戦力で働けるエンジニアのことを指します。エンジニアの中でも対象となる範囲は狭いです。*1
次に読んでもらいたい人です。
- エンジニア留学って何?って思った人
- 90日でエンジニアになれるの?と疑問を抱いた人
- エンジニア留学を考えている人
- プログラミングを始めたばかりの人
- エンジニア経験ないけど優秀なエンジニアを採用したい人
- キャリアチェンジしてエンジニアとして活躍したい人
などなど。
比較的綺麗に書いたつもりの記事とNexSeedでの留学全体の経験に関する記事はこちら
目次
- この記事を書こうと思った理由
- 90日でエンジニア?
- 高専って知ってますか?
- そもそもエンジニアって何?
- エンジニアのレベルってなんぞ?
- バカでも分かるエンジニアのレベル
- レベル3以降どうすんねん!
- まとめ
この記事を書こうと思った理由
正直先に記載した記事で留学に関する大半の事は書いてしまいました。
しかしなぜ加えてこの記事を書こうと思ったかというと、
NexSeedでのエンジニア留学卒業後に
「エンジニアですって言ったら怒られた😭」とか
「エンジニアとして全然就職できない😭」
みたいな悲しい出来事をできる限り減らしたいと思ったってのが1つ。
もう1つは、
「エンジニアなんて簡単になれるだろ😏」
みたいな人を少しでも減らしてエンジニアの価値を分かってもらうためです。
2個目の理由に関しては割とシビアです。都内の企業であれば優秀なエンジニアの取り合いが激化しており、何回寿司を奢るか🍣みたいな話になっていると思います。
しかし他の県におけるエンジニアの立ち位置って「モノを作ってくれる都合のいい人」くらいの感覚なんです。悲しくて涙が出ます。
加えてProgateやドットインストールなどの登場により、勉強に関するハードルも下がっています。その情報だけを得た人たちは「エンジニアなんて簡単になれるじゃん」という錯覚に陥っています。間違ってはいないかもしれません。しかし、エンジニアにおける勉強というのに終わりなんてありません。彼らはエンジニアの日々の努力と変態さを理解しているのでしょうか?聞いてみたいですよね。
しかしそういう人たちとはいくら話しても無駄です。プログラミングのプの字すらやったことが無いんですから。何ならWordPressでサイト作って「プログラミングできるぜ😎」みたいな人もいるかもしれません。これはさすがに偏見ですが。
90日でエンジニア?
「90日で(即戦力)エンジニア」なんて、エンジニアに失礼です。やめていただきたい。
ただ恐らくこの文言を信じるのは本当に無知な人だけだと思います。それこそプログラミングに関して全くの無知で「エンジニアなんて金払えば好きなものを作ってくれる人」と思ってるような人たちです。
実際、NexSeedに来ている人の多くは「エンジニアになるための一歩」くらいのスタンスで来ています。加えてNexSeedのメディアでもきちんと現実を伝えています。
だからNexSeedを否定するつもりはありません。むしろ本当に好きなところだし、感謝しています。じゃなければ前の記事も書けません。
あくまでもこの記事の目的は、
「エンジニア留学後に悲しむ人を無くすこと」と
「無知な人にエンジニアについてちょっとでも知ってもらうこと」です。
高専って知ってますか?
自分は高専の電子情報工学科出身です。卒業後は専攻科に進み、さらに情報工学について学びました。そしてその後は筑波大学大学院で情報学を専攻しています。
ゆえに情報工学を学び始めて9年目になるわけです。90日×36な訳です。しかしまだ自分はエンジニアになったと思っていません。
てか90日でエンジニアになれたら高専いらなくね?
違うけど違くないはずです。見据えるところは同じだからです。しかも高専自体の存在意義って、大学卒業より早く技術的な即戦力を育てる事です。
それに5年かかるのに90日で即戦力バンバン作られちゃったら高専どうすんのって話。
しかも現在自分の周りでゴリゴリ活躍している高専卒エンジニアたちって、研修がしっかりある大手に就職した人か高専時代からエンジニアインターンをしていたりプログラミングコンテストに出ていた人たちです。
だから90日で0から即戦力エンジニアなんて無理なんですよ。さすがにNexSeedの広告でも即戦力エンジニアとは言ってませんが、即戦力という言葉とエンジニアという言葉は使っていたような気がします。
ちなみに調べてみたら高専の学費3年分 = エンジニア留学3ヵ月分くらいでした。びっくりしました。と同時にあの頃しっかりインターンとかしておけば〜とも思いました。
2017年度版ですが。お子さんをエンジニアにしたい方、高専という選択肢も考えてみましょう。
そもそもエンジニアって何?
恐らく決まった定義はありません。コードを書いて実行すればある種技術を使って何かをしたと言えるでしょう。
ゆえに、
Hello, world!
この文字を出せただけでもエンジニアと名乗る事はできてしまいます。
エンジニアにもレベルがあって、"Hello, world!"の出力は誰しもが通る道です。しかしその後どれだけ高みを目指せるかは人それぞれ努力次第です。
その点NexSeedでは本当に0から教えてくれます。テキストエディタの開き方やエラーの見方などエンジニアのハイハイ👶みたいなことからきちんと教えてくれます。そこから「はじめてのおつかい」くらいまでは大事に育ててくれます。
じゃあ具体的にどうなったら即戦力エンジニアなのか?
エンジニアのレベルってなんぞ?
自分はエンジニアとして社会で働いたことがあるわけでも無いので、周りのエンジニアや企業の人と話した経験からのイメージですが大体の独学エンジニアは大きく分けて5つのレベルに分類されると思います。ここでは独学エンジニアとしていますが、学校の講義外で勉強したり実装したりサービスを作ったりという意味です。おそらく大半の学校が講義内でサービスのローンチ支援まではしないでしょう。つまり本当にレベルを上げたいのであれば独学でやるしか無いんです。高専情報科に通ってた自分がプログラミング経験があってもこれまでサービスを作ったことがなかった、それによってエンジニアとして社会的に認めてもらえなかった。これが現実だと思います。
正直レベル2くらいまではエンジニアとは呼べないでしょう。そしてレベル3も企業が育てるリスクなどを考えると、メガベンチャーやベンチャーなどという即戦力が欲しい企業からしたら採用はしてくれないでしょう。
ゆえにエンジニアの定義は人それぞれですが、
胸を張って即戦力エンジニアですと言えるのはレベル4以降というのが現実です。
いい言葉が見つからずバズるって書いてしまったのですが、これは社会的に認められるという意味です。*2一般的な例でいうと企業側から「エンジニアしてください!」ってスカウトが飛んでくるとか。これって即戦力になったってことだよな〜って思います。
それまでは謙虚に「プログラミング勉強中です」と言いつつ勉強に励みましょう。笑
ちなみにNexSeedでできるのはレベル3までです。
毎日しっかり勉強して、課題もやって、英語の勉強の時間も削って、自費でProgate契約してって3ヶ月間丸々コミットしてやっとレベル3です。
1人で0からやったら、相当しっかり信念を持ってやらないとキツいですよ絶対。
決して簡単ではありません。やったらやった分だけ伸びます。しかし、本当にやりたいと思えない限り続かないでしょう。興味のないことをコツコツ勉強するのって辛いし大変だってことはみんな知ってるはずです。
プログラミングが簡単だと言ったあなたにはエンジニアになる覚悟があるのでしょうか?
言っててやってない時点でその覚悟が無い人が大半だと思います。
バカでも分かるエンジニアのレベル
そうは言ってもレベル3くらいまでで「どうも即戦力エンジニア()です!」っていう人がいるかもしれません。
できるできないの問題じゃありません。求められるかの問題です。
あなたが実際に企業側になって考えるのが1番手取り早いので、やってみましょう。
しかし自信のある方々にはIT企業の気持ちが分かるはずありません。
今回は別のシチュエーションを用意しました。
「外国人が日本語歌詞の歌手として雇って欲しいと言ってきたら」
何じゃそりゃ!?でも外国語もプログラミング言語も言語なのでそこは勘弁してください。その歌手の実力があればプロデュースするだけでお金が入ってくるし、実力が無ければその人に払う給料で赤字になっていくだけ。
知らない言語を使った作品でお金を得るという点ではなんか同じな気がします。
いわばProgateで習った「文字の出力」「計算」などができる状態です。これで仕事はできませんよね。この状態で「ワタシハ ニホンゴ カシュ デス」って言われたら笑っちゃいますよね。その感覚で合ってます。
いわばProgateから実際にテキストエディタでコードを書きローカルで実行しているみたいな状態です。簡単な会話ができるだけで歌手なら俺も海外で歌手としてやっていけますね。
レベル2までは相手に頼るしか仕事をしていく手段はありませんでした。しかし、レベル3からは自分から意欲的に仕事をしようという気持ちが見えます。企業にとって何が必要かというのを理解している段階ですね。ただ企業によっては、「即戦力じゃないからいらない」というシビアなことを言ってくることも多くあります。
欲しいでしょ、これは。ヒット作持ってるんだもん。そのサービスも使えるかもしれないし、人気サービスを作った発想やそれを支える技術力を企業に還元して欲しいでしょう。
え?何で来たの?くらいのレベルですよね。ウェルカムすぎます。
レベル3以降どうすんねん!
NexSeedでは確実にレベル3にまではなれます。そしてレベル3もエンジニアと言えばエンジニアです。ただ恐らくみなさんがなりたいのってレベル4の即戦力エンジニアでしょう。というより新卒でもない限り、即戦力でないと企業はレベル3以下の人を雇ってくれません。育てるリスクの方が得れる利益より大きいからです。
レベル4になるためにはあなた次第と言ったらそこまでなのですが、正直「運」と「努力」だと思います。
というのもレベル3の状態でもインターンとして雇ってくれる企業はあります。ただ、見つけないといけないしなかなか出会えません。それこそ「エンジニアなんて簡単になれるでしょ」みたいな考えの人が上司の企業もあるでしょう。だからそれは運次第なんです。
しかし「運」が来るのを待っているのも時間の無駄です。自分磨きをしましょう。よく「彼女が欲しい」とだけ言う男がいます。言ってるだけではできないし、「運」が回ってきた時に魅力が無ければそこまでです。「努力」をして自分を魅力的なエンジニアへと育て上げましょう。そうすればいずれ魅力を感じてくれる人が現れるでしょう。努力次第ですが。
努力の方法として、Udemyなどがあります。Udemyは英語のコースが大半ですが日本語のコースもあり、安いと1,200円くらいで充実したコースを買うことができます。動画で学ぶスタイルですが、巻き戻しなどもできるためなかなかオススメです。
NexSeedでも留学期間中に1人か2人/1クラスくらいはレベル4に達する人もいます。そしてNexSeed講師陣はやる気のある生徒には親身になってサポートしてくれます。もしかしたらインターンの機会をくれるかもしれませんよ?もしかしたら、ですけど。
まとめ
結論として90日でエンジニアになることは出来ますが、即戦力エンジニアになることは出来ません。ゆえに広告が完全に間違っているとも言えません。もし今後100万近いお金を払ってエンジニア留学に行くとしたら自分の目標と実際の現実を比較した方がいいと思います。しかし!当たり前ですが様々なステップを飛ばしていきなり即戦力エンジニアになることは出来ません。さらに独学でレベル3になるのは相当強い信念がないと成し遂げることはできません。*3
自分はエンジニアになるためにエンジニア留学に行った訳ではありません。ここ数年でエンジニアの現実を多く見てしまい、自分が求める企業ではエンジニアはできないと感じました。しかし自分のやりたいことをやるためにエンジニアとしての経験や知識が必要だと考えました。プランナーやプロデューサーになりたいからってエンジニアの知識や経験はいらないなんて考えは捨てたほうがいいです。
自分は過去にプロダクト開発経験がないと言ったら「うちには3歳からPython書いてる子いるから君みたいに即戦力じゃない人はいらない」とキッパリ言われたり、プロデューサー志望でカジュアル面談を受けて「プロダクト作ったことないんだ、、、、」と言われそこから話を聞いてもらえなかったりする経験をしたことがあります。まじで辛かったし、なんでだよ!って思いました。しかしそれが一般的な考えなんだなと思い、逆に開き直って学ぼうと思えました。
今後プログラミングと英語のスキルはどの分野でも必要になってくると思います。2020年から学習指導要領が変わり、若いうちからプログラミングを学ぶことが一般的になっていきます。そうなった時に当たり前のようにプログラミングの話が会社で出るかもしれません。「先輩、こんなこともわからないんですか?」と言われるの怖すぎませんか?
NexSeedの社長である高原さんに講演して頂いた時に「世界中にプログラミングと英語を湯水のように届けたい」とおっしゃってました。それを聞いた時にめっちゃ最高ビジョンじゃん!って思いました。レベル4になるのは難しいけど、正直レベル0からレベル3になるほうが難しい気がします。精神面の勝負になるからです。
何度も言いますが、
NexSeedは確実にレベル0からレベル3にしてくれます。
加えて英語も学ぶことができます。自分ではなかなか出来ないことを確実に支えてくれる、そんな場所なかなか無いと思います。
90日で即戦力エンジニアにはなれませんが、一応NexSeedのリンクを貼っておきますね。笑