Daily Nap Diary

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ゲームしない俺がゲームプランナーインターンに参加した話

どうもご無沙汰しております。ta9tです。 コロプラさんのプランナーインターンに1週間参加してきました。

be-ars.colopl.co.jp

目次です

特徴

  • コロプラ初めてのプランナーインターン
  • 完全個人プレイ
  • 白猫プロジェクトで実際に使用しているリソースを使用できる
  • 紙面でコンセプト立案からUnityでの実装、実機テスト、レビューまでやる
  • 有給インターン
  • 昼食費会社負担(なんなら朝ごはんも出ました)
  • ホテル滞在費会社負担(自分は遠かったので)
  • 凄腕プランナーさん達にレビューをもらえる
  • 凄腕プランナーさん達との会食がある

前提条件

タイトルにも書きましたが、自分は本当にゲームをしません。全くしないと言ったら嘘になりますが、ブログの過去記事も見てもらって分かるように生活の7割くらいは音楽鑑賞でできております。*1

きっかけ

Wantedlyでプランナーインターン担当の方にプレミアムスカウトしていただいたのがきっかけです。*2 ゲーム業界にプランナーという職業があるのは知っていて、業界問わずプランナーには興味があったのでインターンへの申し込みを決意しました。今思えばかなりチャレンジでした。

選考

自己PR課題提出→人事面接→最終面接

多分これだと思います。自己PR課題はスライド作成みたいな感じで、与えられたワードを元に自分のプランナー適性をアピールするようなものでした。割と綺麗に作れて満足でした。スライドありますので、見たい方はお見せします。*3

現にゲームを本当にしていないので、面接では音楽の話やカードゲームの話をしました。おそらくカードゲームの話がウケが良かったのではないかと思います。実際本気でやっていたってのもあるし、「カゴに入ってるカードが多すぎて、チャリの操作がきかなくなり大転倒して大怪我した話」や「留学した時カード買いすぎて、帰りのスーツケースの半分がカードで埋まり、服を郵送した話」でウケをとりました。笑*4

カードゲーム愛も採用された理由であると思いますが、おそらく伝える力、考える力、こだわる力、オタク力みたいなので採用された気がします。こう思った理由は後ほど書きます。

インターンまでの準備

4月からの留学準備もあり十分に準備はできませんでしたが、可能な限り予習はしました。

実際アイデアをメモするのは癖にしているのでそれほど苦ではありませんでしたが、なんせゲーム業界自体初めてだったのでイメージに幅を持たせるのが大変でした。「ゲームプランナーはこれだ」って思うと臨機応変さが無くなるし、てかそもそもそのイメージが間違ってる可能性が高い。しかし無知で行っても苦労するだろう、みたいな。

調べていて、いわゆるゲームプランナーに必要なことみたいなのが2つ出てきました。それは、「圧倒的なゲームプレイ量」ファシリテーションスキル」でした。

これを知った時、ショックと喜びが同時に来た感じでした。というのも、先ほど述べた通り自分は圧倒的にゲームプレイ量が少ないです。しかしファシリテーション経験は割と豊富で、海外の大学生対象に英語で行ったこともあります。

まあとりあえずやっていき💪

ということでインターン初日

  • インターン生は12名 - 割と院生が多かった。いうても半々くらいですが。 - ゲームを専門にしている学校や学部の方 - ランク350超えの強者、長期のゲームプランナーインターン経験者 - 他大手ゲーム会社で複数インターン経験者など - 共通してたのはみんなゲーム好きだということ*5
  • メンターさんは2人 なんと2人とも17新卒!!

スケジュール

コンセプト決め→ステージ設計→Unityで実装→実機テスト→最終レビュー みたいな感じです。最初にも書きましたが、チームではなく1人1人が全て個々で作業します。詳しくは下に。

1日目 - コンセプト決め

コンセプトを紙面に起こすところから始まりました。各々「〇〇がしたい」というものを紙に書いてメンターさんのところに持っていきます。

しかし、みんなことごとく却下されます。やはりどのゲームでも同じだと思うんですが、プレイした時の面白さそのゲームらしさのようなところが重視されていました。個人で作るため主観的面白さに流されてしまい、本来の目的を見失ってしまうケースが多々ありました。

そんな中、自分はあっさりコンセプトが通りました。おそらく考えるを評価されたのだと思います。自分は考える癖があるので、考え始めたらとことん深くまで考えます。考えきれるところまでは全て考えます。なので何を聞かれてもある程度答えることができたし、イメージも割と固まっていました。

2日目~3日目 - コンセプト確定及びステージ設計

基本的に多くの人はコンセプト決めで大きくつまずいていました。

3日目には紙面でのコンセプトプレゼンがありました。*6 メンターさんに許可をもらわないとUnityでの作業へ進めないというものです。自分は早々に昼頃許可をもらいました。多くの人がその日の夜や次の日に許可をもらっていたので、この時点で他の人より0.5日分〜1日分くらい早く進んでいました。メンターさんにも「お前は問題ない」とみんなに聞こえるように何度も言われ、他の人たちは相当焦っていました。自分も焦りました。

おそらくここで自分が評価されたのは伝える力、こだわる力だと思います。自分は分からないことがあったらすぐに文に起こし、質問を見える化していました。なので質問はスムーズに答えが返ってきて、すぐに納得できました。また、自分はゲーム内での経過時間、ユーザー行動、イベント、シナリオ、システムが行う動作などをタイムテーブルとしてゲーム内で起こる現象全てを見える化しました。

<タイムテーブルを作るメリット>

  • 自分が作るであろう物の流れを客観的に評価できる
  • 自分が行いたいイベントとイベントの関係性を整理できる
  • 全体を通してのやりたいことの収まり具合を確認できる

これはメンターさんに教わったことでは無かった為、やっていたのは自分だけだったみたいです。褒められました。

4日目 - Unityでの実装

Unityでオブジェクトの配置などを行いました。コンセプトに沿ったオブジェクトを探し、配置する。どこにどんなギミックを置くかを決めるなどを行いました。自分は3日目の夜頃には大枠の配置を終えていました。ここまでは変な話、全くつまずくことは無く進んできました。メンターさんにもたくさん褒めてもらいました。

しかし!突然壁はやってきました。それはゲームバランスです。自分は普段ゲームをプレイしない為、さじ加減が分かりません。他のゲームと比較することもできません。自分のステージは敵を大量に出すことでカオス感を出すことがメインでしたが、「どれくらい敵を出せばいいのか」、「どれくらいのステージの広さであればうまく演出できるか」が全く分かりませんでした。ユーザーの抱えるストレスが何なのかに関する理解がとても曖昧でした。

最終日 - 最終チェック及び最終レビュー

最終日は本当に少ししか修正時間はありませんでした。その為、これだけは直しておきたいという点だけ修正しました。

そして最終レビュー。案の定見て欲しいところは見てもらえませんでした。敵を出しすぎたのと、ステージが広すぎたせいでコンセプトをうまく再現できていなかったのです。結果として賞を得ることはできませんでした。正直悔しいというよりか、恥ずかしかったです。あれだけ圧倒的な進捗を初日から出しておいて、受賞できなかったのですから。ただすぐに改善点が浮かび、すぐさま修正したいという気持ちがおきました。*7 いつの間にかゲームプランナーを全力で楽しんでいる自分がいました。

インターン終わってみて気づいたこと

正直な話、4日目の朝くらいまでは、圧倒的にスムーズだ!これはもしかしたら受賞あるんじゃないか?ゲームやってなくても出来るのかもしれない?って思ってました。

今回集まったインターン生は実力者ばかりで、プランナー経験者もいます。その中で圧倒的に進捗を生み出せたりメンターさんに褒めていただけたのはとても嬉しかったし、自信になりました。

しかし結果として受賞することはできませんでした。 その大きな理由はこれに限ります。倒的なゲームプレイ量は、ゲームプランナーに必要だ」これには完全に納得させられました。現に、受賞者はゲームを専門とし大学院まで進学してる人やあるゲームへの愛が強すぎるあまりプランナーになるまで地元に帰らないと決意してる人でした。他のインターン生に無くて自分にあったものもあったと思いますが、ゲームプレイ量の差は結果に大きく関係してました。まあ恐らくゲームに限らず、きちんとした構成のあるコンテンツのインプットが大事なんだと思います。(映画、本など)

あとゲームプランナーに必要だと思ったのは考え続けこだわり抜く力ですかね。これに関してはカケラくらいは既に持っていたと思います。ゲームプランナーは「どう見せたらユーザーはワクワクするか」、「どう見せたらユーザーに見せたいものに注視させることが出来るか」などを我々が思っているさらに奥深くまで考えています。そして、それをきちんと再現するために細部までこだわり抜いています。今あなたが想像したより遥かに深いところまで考えてますよ!本当に驚きます。ただユーザーにストレスを与えずかつ世界観やゲームコンセプトを再現するためにこだわり抜くことは絶対に必要なことだと思います。

そしてこれに関しては内容と全然関係ないのですが、自分が意外とオタクだったということに気づきました。自分は高専出身なので、周りにオタクが多くいます。その中で育ったのであまり気づきませんでしたが、自分は意外とオタクでした。というか気になったことはとことん調べる癖があるのかもしれません。インターン生のみんなはゲームに関してはとても詳しかったです。ただ音楽とかファッションとか、特撮とかカードゲームとかに関しては、自分が話すと少しひかれました笑

自分は趣味の幅がかなり広いというのが長所でもあります。*8 よく話の引き出しが多いとか、話題を全て拾うことから守備の名手と呼ばれたりもします笑 ただ自分のしてきたインプットでは、ゲームのプレイ量をカバーすることはできませんでした。

今回学んだこと

  • 自分の中でこだわったと思っても満足してはいけないということ 自分なんかのこだわりではまだまだ浅い、できるだけ深くまで考えることが重要だということを学びました。今回は日々の学びのおかげで、自分のこだわりの限界を超えられたと思います。
  • まずは自分が一番に理解すること プランナーであったらエンジニアさんやデザイナーさんにコンセプト内容を伝えなければならない、そしてワクワクさせなければならない。その時に自分の中で曖昧なことがあったら、自分以上に相手は理解できない。なので自分で全てをきちんと理解することが必ず必要だということを学びました。
  • アピールポイントの優先順位を決めること 何をどこで見せたいのか、それをユーザーさんは理解できるのか。これを考えることが大事だということを学びました。自分は今回これができませんでした。やはり自分の中の面白さに没頭してしまうと、どうしても他の視点が抜けてしまいます。自分が良くてもユーザーさんからしたらストレスにならないか、など自分以外の視点をこまめに入れる必要があると思いました。
  • コンセプトの重視、ゲームの世界観の重視を忘れないこと コンセプトやゲームの世界観は、ゲームにおいて大きな土台となるところです。そこが不安定だと、その上に重ねていくものもブレブレになってしまいます。他のサービスでいうターゲットユーザーや目的などがゲームにおいてはゲームの世界観やコンセプトになってくるのだと思います。逆に土台がしっかりしてれば、その後の作業もスムーズに進むと思います。

まとめ

  • ゲームをしない俺コロプラでゲームプランナーのインターンしてきた。
  • ゲームプランナーになるためには、ゲームに応用できるインプットを大量にした方がより良いものを作れる
  • プランナーの方が「プランナーはコードも書けなければ、絵も描けない。その分たくさん考えなければいけないし、こだわれない人は向いてない。」と言っていて、自分は向いているかもしれないと思った
  • 自分にあって他の人にないスキルや、他の人にあって自分にないスキルが分かり、自信もついたし、逆に課題も見つかった
  • ゲーム業界のインターンが初めてだったので、毎日が新鮮で学ぶことが多かった
  •  とりあえずインターン生、みんな良い人すぎた。最後にハイタッチした時、エモすぎ。「ゲームしない君がインターン選ばれた理由が分かる」って言ってくれた人もいて嬉しかった。
  • コロプラの人たちが良い人すぎた。感謝しかないです

最後に

最近何かと話題のコロプラさん。自分もインターン行くってなった時に「コロプラ大丈夫?」と言われたりしました。おそらく例の件とコロプラの社内環境や業績は関係しておらず、本当に良い会社でした。そう思った理由をいくつかご紹介します。

  • 個々の目的が明確に見えてる 個々が持つ目的のために積極的にインプットをさせてくれる環境がありました。質の高いアウトプットを出して欲しいが故に社員を縛っていないのかなと思いました。
  • 教育力がすごい メンターさん、17新卒で同い年でした。しかし完全に納得させられるアドバイスをたくさんしてくれました。もちろん元から持っているスキルもあると思いますが、1年であんなに抜け目ない人材を育てるのはすごいと思いました。
  • 人と人との繋がりが密 それぞれがそれぞれを理解しあって、協力し合いながら良いものを作ろうとしているのが感じられました。ゲームはプランナーさんだけでなく、エンジニアさんやデザイナーさんなどがいないと作れません。コロプラでは社員さんたちがラフにコミュニケーションをとることによって、日々互いにファシリテーションしているように見えました。
  • DARTLIVE2の実機がありました 個人的にはめっちゃ嬉しかった

まとめると 社員さんたち自身が楽しみながらゲームを作っているなと感じました

写真この2枚しか無かった笑

f:id:ta9t:20180315002308j:plain Fig1. 1日目にいただいた昼食です。恵比寿ガーデンプレイスタワーの上の方のお店

f:id:ta9t:20180315002313j:plain Fig2. お土産シリーズです

個人的にはカードゲームを作ってみたい

そんな感じで、自分は4月からフィリピンのセブに3ヶ月間留学します。 今度はそれ関連の記事を書ければ良いなと思っています。それではまた。

*1:スマホゲームどころかゲーム機も買えてません。最後に買ったハードは3DSだと思います。

*2:ちゃっかり自分の貼っておきます。https://www.wantedly.com/users/22678135

*3:自分はプレミアムスカウト特典で人事面接はスキップでした。まあ一応お話はしましたが。

*4:インターン中、メンターさんとかに「君、遊戯王すごいんだってね!」と言われました笑

*5:業界狭いらしく、みんな過去に他社のインターンで会ったりしてて最初心細かった

*6:この時に使った紙もあるので、見せられる範囲でお見せすることは可能です

*7:実際、会食の時にその案をプランナーさんに相談したら、さらに良い解決策が返ってきて感動しました。

*8:洋楽やYouTuberなどの若者趣味からプロレスや昭和ライダーなどの大人の趣味までカバーしてます